被爆77年を前にした2022年5月。樹木医によって樹齢200年以上と診断されたクロマツが、広島市の被爆樹木に新しく登録されました。現在は結婚式場の庭園になった一角に根を張り続ける、この見事な枝ぶりの木は、天満川を望む民家の庭で被爆しました。邸宅は、隣接する建物から燃え移った火に焼かれてしまいましたが、当主が丹精していた庭のクロマツは、戦火を生きぬいたのです。そして、この木をそのまま保存して一般公開するという約束のもと、民家のあった場所は結婚式場として生まれ変わりました。家族を見守ってきた木が、訪れる人みんなの幸せを見守る木になったことで、あの日を伝える生き証人として、被爆樹木の仲間に加わったのです。
※この被爆樹木がある場所は、ザ・リバーサイドテラス広島ツリーズスクエア(結婚式場)の敷地内のため、見学を希望される方は予約をお願いします。