被爆樹木カルテとは

77年の月日が過ぎゆくなかには、力尽きて倒れた木や、朽ち果てた木もあります。そんな被爆樹木のもとに何度も足を運び、声にならない声を聞き、30年にわたって治療してきた樹木医の堀口力さんは、広島市から委託を受け、160本の樹勢診断をしてカルテをつくりました。
それぞれの木々が今、どのような状態なのか。半年以上にわたり、1本につき100項目以上をチェックしてわかったのは、約4割が何らかの手当てを必要としていること。その処方箋もカルテに記しました。
樹木に寄り添う姿勢から見える被爆樹木の姿。被爆の実相を背負いつつ、今を生き、未来に向かって伸びていく様子を、少しでも感じてほしい。「被爆樹木カルテ」は、樹木医・堀口氏に敬意を表し、平和について学ぶSDGsコンテンツです。

堀口 力(ほりぐち ちから)
樹木医 アーボリカルチャー広島代表
宮崎県出身 1945年5月12日生まれ 広島市西区在住
大学4年のとき、前年発見された屋久島の縄文杉を見て感動。「緑に関わる仕事」につくことを決意する。植木の生産地、福岡で修業ののち、広島の造園業者に移って市街地の緑化を担当。1972年、日本初の「樹医」山野忠彦氏との出会いから、被爆樹木という生きた原爆遺産を残すことをライフワークにしようと決心した。1991年、県内初の樹木医の資格を取得。以来、広島市の被爆樹木に関わる。2015年 被爆樹木の保存活動により「広島市民賞」受賞
被爆樹木カルテの使い方
PDF版
空白のカルテを使う場合
- 下記「ダウンロード」ボタンから「被爆樹木カルテ」(PDF版)をダウンロードしよう。
- ダウンロードした「被爆樹木カルテ」を印刷しよう。
- 印刷した「被爆樹木カルテ」を持って被爆樹木めぐりに行こう。
- 被爆樹木を見て、調べたことをカルテに記入しよう。
- 学校でカルテに記入したことを発表し、みんなで被爆樹木について話し合おう。